ライズ1✖ECC=世界標準の『受験』英語力②

さて,第6回で一応改革の大まかな流れは書いてきましたので一区切り,と考えていました。ですので,
それそろもう少し突っ込んで,個々に詳しく見ていこうと思っていましたら,
8月末に,大学入試改革について
「中間まとめ案」なるものが出されました。それを見ていこうと思います。

2019年度から導入する予定の「高等学校基礎学力テスト」(以下,基礎学力テスト)の成績を、
当面,大学入試や就職には使わないことが出されました。
受験勉強が過熱するのを避けたということのようです。2019~2022年は「試行実施期」と位置づけて,この期間は学習の改善(後述)のみに使用する,ということです。また,生徒の達成度に応じた「絶対評価」とすること,そのため,生徒別の順位も付けない、という案も出されています。

「基礎学力テスト」を受ける予定だったのは高校2、3年の希望者で、現在の中1以下が対象ということになっています。
国語、数学、英語の3教科で始め、その後、地理歴史や理科などを追加する,となっていましたが,この中間まとめ案では,2023年から入試や就職の材料に使う,となりました。

2023年に高3生になるのは,現在の小学校3年生です。

今回の大きな大学入試改革(2020年問題)は,2023年で完全実施,と言うことになる模様です。
今後も,紆余曲折ありそうですし,そもそも2020年にもう一つの大学入学希望者評価テストも間に合うのか?という声は当初から上がっていましたので,これも含めて,まだまだ変更があるように思います。

基礎学力テストの主な目的は「生徒が苦手分野を把握したり、教員の指導に生かしたりすること」ですが,同時に「大学入試や就職試験で合否の判断材料の一つとしても使える」となっていました。しかし、「基礎学力テストのための勉強が必要」と受け止める生徒が増える可能性があり、高校生活への悪影響が出るのでは,と言う声におされたためか、導入から4年間は大学入試などに利用せず、適切な利用方法を探ることという方針が出されました。

また今後、20年度から始まるセンター試験の後継テスト(大学入学希望者学力評価テスト)の出題内容や、問題例なども検討されました。国立大の2次試験や私立大の個別試験が高校時代の部活動といった実績や内申点などを組み合わせた「総合評価」に変わるのに合わせ、高校の内申書も見直すとされました。

※ちなみに,上記の内容はあくまでも「基礎学力テスト」の話です。評価テスト(センター試験の後継)については,現時点では実施は予定通り,つまり,現中1からの完全実施は変わっていません。