学力診断テスト(全県模試)について

昨年度から大分県の高校入試が変わりました。これは2020年に向けて,日本全体の入試制度が大きく変わっていく序章です。
中学生にとってその一つ目の変革がこの入試改革です。
「何がどう変わったの?」「これからの入試はどうなっていくの?」「そもそも大分県の高校入試ってどうなっているの?」
ここのカテゴリーでは、大分県の高校入試についての情報や仕組みについてお話させていただきます。

今回は「学力診断テスト(全県模試)」についてお話させていただきます。

夏休み期間中の8月22日(土)第一回学力診断テスト(全県模試)が行われました。その結果(個人成績表)が9月の第2週から第3週にかけて返却されたと思われます。
この「学力診断テスト(全県模試)」とは大分県内の中3生を対象に行われる大分県の入試形式に合わせた模擬試験になります。
(ただし、申込制なので受けない生徒さんもいます。ですが、大分市内の中3生はほぼ受験しているでしょう。受けられてない方は次回11月は受けることをお勧めします。)

この結果から、今現在の志望校に何人が志望しており、自分がその中で何位なのかがわかる非常に大事な模試になるのです。「自分が現状でどの位置にいるのか?」を知ることはこれからの勉強の仕方や志望校に対しての意識を高める大事な要素になってきます。

この模試が年に2度(毎年8月と11月)行われます。学校の先生もこの模試や学校での実力テストを参考に進路指導をしていきます。

さて、この模試の結果で一番見ていただきたいのは「偏差値」です。
もちろん得点や志望校の順位も大事ですが、「偏差値」について知っているのと知っていないのでは、志望校選びで大きな差を生みます。

「偏差値」というと聞こえの悪いイメージを持たれている方もいるかもしれません。
しかし、この「偏差値」は自分のその時の実力を知る最も正確な物差しと言えます。

例えば、実力テストや模試が難しかったら、それだけ全体の得点は低くなりますよね。なので、得点でよかった悪かったの判断するのは無意味です。
その点「偏差値」はテストの難易度に影響を受けない数値になります。
平均を50とし、50以上の数値であれば平均以上、50以下であれば平均以下。(この数値を出す計算式は少しややこしいですが。)
学力診断テストの個人成績表にも偏差値についての説明が書かれてありますのでご確認頂ければと思います。

この「偏差値」は高校によってある程度の目安があります。「上野丘」であれば68、「舞鶴」であれば63、「豊府」59というように、高校別にある程度の基準があります。(この数値に達していれば必ず合格できるというものでもありません。ちなみに、ブロッサム九州(株)模試作成会社の数値を参考にしております。)
おそらく、進学塾に通われている中3生や親御さんは、塾で受ける模試での結果を知っているので、ある程度の高校別偏差値を知っていると思われます。

知っている方が当然、正確な志望校選びができるということになります。

そして、実力テストや模試の得点だけではなく、偏差値が上がることが成績が上がる基準になるといえるでしょう!

ここで「学力診断テスト(全県模試)」の偏差値についての話に戻ります。
私はこの模試の偏差値は普段塾で受けている模試での偏差値から3~5引いて考えるよう伝えてあります。普段、塾で受けている模試の偏差値とは少し高い偏差値が出てきます。

それは、「学力診断テスト(全県模試)」は塾に通われていない生徒さんも受けているからです。普段塾で受けている模試に比べ下位層が増えるため、いつもより偏差値が高くなってしまうのです。(もちろん塾に通われていない生徒さんでも優秀な生徒さんはたくさんいます。) 塾に通われている生徒さんは入試に対しての知識もあり、その対策も行っているため塾の通っている生徒さんの偏差値は当然低くなります。
また,学校によっては学校内偏差値なるものを出している場合がありますが,これは母集団が少なすぎるので入試の合否を判断する材料にはなりません。
このように,偏差値を見るときも「母集団の数」も参考にして,より確実な志望校選びをしていただきたいです。(続く)

滝尾校 阿部

当塾では大分県に特化した受験対策を行っております。
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