熟語の構成 対象
成績アップと、大分の高校入試、大学入試、豊府中入試に強い塾、ライズの都です。
塾講師という仕事をしていると、他県の入試問題に触れる機会があります。
とある都道府県の過去の入試に以下のような問題がありました。
・次のうち、「対象」と熟語の構成が同じものはどれか。一つ選びその記号を書きなさい。
ア、経緯 イ、造幣 ウ、過程 エ、痕跡
中学校のテストでも漢字検定でも出題されるお馴染みの熟語の構成ですが、
…むむむ、なかなか骨が折れる問題だぞ!
一般に熟語の構成には、以下のような6つの分類があります。
1.意味が似ている漢字の組合せ(絵画・道路など)
2.意味が対になる漢字の組合せ(善悪・発着など)
3.主語と述語の関係(国立・雷鳴など)
4.後(下)の漢字が前(上)の漢字の目的や対象を示す(開幕・入社など)
5.前(上)の漢字が後(下)の漢字を修飾する(青空・再会など)
6.前(上)の漢字が後(下)の漢字の意味を打ち消している(非常・不変など)
さて、まず「対象(たいしょう)」は上記の分類のうち、どれに当てはまるのでしょうか?
「対象」とは「何らかの目標となる相手」のことです。
「対」は「(興味・嗜好などが)向かう」、「象」は「事物」を意味します。
ですから、「対象」は【前(上)の漢字が後(下)の漢字を修飾する】構成になっています。
「対(関心が向かう)→象(事物)」です。
では、先ほどの問題の正解は何でしょうか?
正解は、ウの「過程(かてい)」です。
「過(経過した、たどった)」→「程(道筋)」となっていて、
これも【前(上)の漢字が後(下)の漢字を修飾する】かたちです。
その他の熟語の構成も確認してみましょう。(これが大事!)
アの「経緯(けいい、いきさつ)」は【意味が対になる漢字の組合せ】です。
「経」は縦糸、「緯」は横糸を意味しています。
地球上での位置を表す「経線」は縦の線で、「緯線」は横の線ですよね。
イの「造幣(ぞうへい)」は【後(下)の漢字が前(上)の漢字の目的や対象を示す】ものです。
これは「お金(紙幣や硬貨)をつくる(発行する)こと」という意味です。
「幣(お金)」を「造」る、ですね。
エの「痕跡(こんせき)」は【意味が似ている漢字の組合せ】になっています。
どちらも訓読みで「あと」と読みますね。
「何かが存在していたしるし」というような意味です。
他に、「弾痕」・「城跡」などの熟語があります。
熟語の成り立ちを調べてみると、いろいろと興味深いことがわかります。
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