社会「どっちの用語ショー」⑩
社会には、似たような用語が多いですよね。
このブログでは、社会の間違いやすい2つ(たまに3つ)の単語の違いを紹介していきます。
第10回目は、「領海」と「排他的経済水域」についてです。
中学生に限って言えば、最低限覚えておかなければいけないのが
領海は、国家の主権(他国に干渉されない、自国の政治で決定する権利)が及ぶ範囲で、沿岸から12海里以内。
排他的経済水域は、その国家が水産資源・鉱産資源を利用できる範囲で、沿岸から200海里以内。
これです。
「海里ってナニ?上沼恵美子さんの昔の漫才コンビ名?」って思っている人もいるでしょう。
それは、「海原千里・万里」ですね。
1970年代の上方女流漫才師のことは置いといて、今日も学んでいきましょう。
本題に入る前に、まずは「海里」を押さえておきましょう。
海里とは長さの単位で、1海里=1852mです。
これは、地球の緯度の1分(1度の60分の1)に相当する長さです。
よく、船の速度を「ノット」で表しますが、1ノットは時速1海里=時速1.852kmです。
海上自衛隊のイージス艦が30ノットぐらい出せるそうなので、時速56㎞ぐらいですね。
話はそれまくりましたが、領海は領土の沖合12海里=約22kmで、
排他的経済水域は領土の沖合200海里=約370kmですね。
なんとなくイメージつきました?
では、それぞれ見てみましょう。
領海ですが、最初に書いた通り「国家の主権が及ぶ範囲」です。
その中で、外国の船が自由に漁業や海底資源の採掘、海洋調査などができません。
何なら、勝手に通ることも禁じられています。
これは、領土も領空(領土と領海の上空)も、勝手な通行や侵入は禁じられています。
一軒家で例えると、領土が家の中で、領海は庭みたいなものでしょう。
勝手に他人が出入りしてたら、警察に通報したくなりますよね。
排他的経済水域は、経済活動に限ってその国に権利があります。
じつはアルファベットの略称があります。
それが「EEZ(Enclusive Economic Zone)」です。
かっこいいですよね。
「イーイーゼット!」と叫んでもいいし「イーイーズィー。」とささやいてもかまいません。
話は戻りますが、経済活動とは漁業や海底資源の採掘です。
これは、その国の許可を得なければ他国が経済活動ができない、ということです。
しかし、通行はできます。ここが大きな違いですね。
たとえるなら、地方公共団体が管理する公園でしょうか。
誰でも通ってもいいけど、勝手に畑を造ったり温泉掘り当てたりしちゃだめだよ、と。
気をつけましょう。
けっこういろいろ長々書きましたが、最初にも書いたように
領海は、国家の主権(他国に干渉されない、自国の政治で決定する権利)が及ぶ範囲で、沿岸から12海里以内。
排他的経済水域は、その国家が水産資源・鉱産資源を利用できる範囲で、沿岸から200海里以内。
これはセットで覚えておきましょう。
覚え方は、「通ること自由(12)にさせんわが領海」です。
海洋国家の日本にとって、非常に重要な問題ですね。
では、また!