社会「どっちの用語ショー」⑦

社会には、似たような用語が多いですよね。

 

このブログでは、社会の間違いやすい2つ(たまに3つ)の単語の違いを紹介していきます。

 

第7回目は、「法隆寺」と「東大寺」についてです。

 

中学生に限って言えば、最低限覚えておかなければいけないのが

法隆寺は、飛鳥時代に聖徳太子が建てたお寺。飛鳥文化を代表する建築物で、現存する世界最古の木造建築物。世界遺産。

東大寺は、奈良時代に聖武天皇が建てたお寺。天平文化を代表する建築物で、大仏殿と正倉院が有名で全国にある国分寺の本山。世界遺産。

これです。

どっちも奈良県だし、世界遺産だし、建てさせた人は「聖~」だし、何かと共通点が多いですよね。

今回もしっかり学んでいきましょう。

 

法隆寺は、何と言っても「世界最古の木造建築物」ですから、とにかく古いです。

7世紀初頭に造られました。

ついでに覚えてほしいところでは、金銅にある「釈迦三尊像」、大宝蔵院にある「玉虫厨子」ですね。以下の公式HPで確認してみましょう。

聖徳宗総本山 法隆寺 (horyuji.or.jp)

 

東大寺は、何と言っても「大仏」と「正倉院」です。

大仏(廬舎那仏像)は大仏殿にあります。

大仏の高さは15メートルなので、中学校の校舎と同じぐらいではないでしょうか。

当時は病気が流行ったり飢饉があったり政治が不安定だったりとキッツい状況だったので、「仏教をガチで信仰すれば、よくなるかも・・・」と聖武天皇は期待を込めて造ったそうです。

その思いが、大仏の大きさに現れているのかもしれませんね。

また、正倉院は「お宝」が多く眠る宝物庫であり、聖武天皇の遺品を収める用途があったそうです。

有名どころでは、「螺鈿紫檀五絃琵琶(らでんしたんのごげんびわ)」「瑠璃坏(るりのつき)」「鳥毛立女屏風(とりげりつじょのびょうぶ)」あたりですかね。

余談ですが、正倉院のお宝はどれも「国宝」や「重要文化財」に指定されていません。

なぜだかわかりますか?

正解は「天皇家の所有物だから」、です!

前述したとおり、聖武天皇の遺品ですからね。

もう少し、東大寺の話を続けます。

東大寺と言えば忘れてならないのが「南大門」です。

なんやかんやあって、平安時代の終わりごろには壊滅状態だったのが、鎌倉時代に再建されました。

ですので、南大門を象徴するゴリゴリマッチョの「金剛力士像」は門と同時期である鎌倉時代に造られました。金剛力士像をつくったのは・・・So!運慶・快慶ですよね。

このように、東大寺そのものは奈良時代の天平文化なのに、南大門の金剛力士像は鎌倉時代ということで、入試ではよく出ますね。要注意ですよ!

余談ですが、金剛力士は仏教界で「天」の位です。毘沙門天や弁財天(弁天)、韋駄天の同僚です。

仏さまにも階層があり、上から「如来」「菩薩」「明王」「天」となってます。

興味のある人は、いろいろ調べてみてください。

なお、東大寺についてもっと知りたい方は、以下のHPをご覧ください。

TOPページ – 東大寺 (todaiji.or.jp)

 

けっこういろいろ長々書きましたが、最初にも書いたように

法隆寺は、飛鳥時代に聖徳太子が建てたお寺。飛鳥文化を代表する建築物で、現存する世界最古の木造建築物。世界遺産。

東大寺は、奈良時代に聖武天皇が建てたお寺。天平文化を代表する建築物で、大仏殿と正倉院が有名で全国にある国分寺の本山。世界遺産。

これだけはしっかり押さえておきましょう。

 

では、また!