偉人の妄想インタビュー②~聖徳太子~ 中編
こんにちは。
全て、講師亀崎の妄想です。ちょっとした読みもの的な感じで作ってみました。
広い心で、暇つぶし的に読んでいただければ幸いです。
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インタビュアーを「I」、聖徳太子(厩戸皇子)を「厩」小野妹子を「妹」とする。
I:そこで、天皇中心で正統派の政治をしよう、と。
厩:そうや。
家柄やのうて、才能と実力が大事やで!
ってことで作ったんが「冠位十二階」(編集部注:603年)や。
I:朝廷の役人を12の階級に分ける制度ですね。
厩:その冠位はあくまで個人に与えられるモンで、その家に与えるモンちゃうねん。
ほんで、その冠位に合わせて、仕事とか給料とか決まんねん。
I:蘇我氏への対応は大丈夫でしたか?
厩:せやから「こうせな隋が相手しくれまへんねや。」いうて説得したんや。
命がけやで。お義父さんむっちゃ怖いねんから。
でも「隋との貿易は儲かりまっせ」いうて。な。
I:なるほど~。
でも、ほかの豪族は大丈夫でしたか。
厩:いやいや。やっぱ「冠位十二階」出した時はドエライ空気になってたで。
「何ちゅう制度作ってくれてんねん」て。
でも、だーれも文句言われへん。
制度自体も正しいのもあるけど、お義父さんがな。
やると決まったからには「やる!」言うて。
文句言うたら殺されてまうがな。
でも、その空気をほったらかすわけにもいかんから、また新しいの出してん。
I:「十七条憲法」(編集部注:604年)ですね。
厩:よう知ってるやん。
早い話が「仏の教えを守りつつ、仲良う真面目に仕事せい」ちゅうやつや。
半分はお義父さんへのアピールもあんねん。
日本ちゅうか、朝廷に仏教を大々的に導入したのお義父さんやし。
I:制度が整った段階で、遣隋使をまた送ったんですね。(編集部注:607年)
厩:あ、あそこに妹ちゃん(編集部注:小野妹子)がおる。
おーい。こっち来てくれ。
この人に遣隋使の話、したってぇや。
妹:こんにちは。遣隋使の話ですか~。あんまりええ思い出やないんですけど。
まあ昔のことやし、ええですよ。
I:やはり、あの国書は緊張しました?「日出づる処の天子~」の。
妹:ホンマあきませんよ、あんなん。
手紙の内容を知った煬帝(編集部注:ようだい、隋の皇帝)いうたら、鬼の形相ですわ。
「わしのほかに天子なんかおれへんやろ~・・・
こんな失礼な手紙は二度と見せんなボケェ・・・。」いうて。
横におる偉そげな家臣のおっさんに低っくい声で言うてましたよ。
ものごっつ怖かったですわ。
I:「日出づる」と「日没する」の部分は、そんなに怒ってなかったんですか?
妹:「天子」いう言葉に引っかかっとったようですわ。
煬帝にしてみれば「わしとおまえとこ(日本)の天皇は同格か?」っていう。
あのときはホンマ「殺される~」思いましたよ。
厩:でも大丈夫やったやん。わし自信あってん。
妹:よう言いますわ!
直接相手に会うのは私ですやん。
厩:いやいや、あの時の隋はゴタゴタしとったやろ。
日本と仲良うしとったほうが隋としても得やったんや。
確かに、妹ちゃんには悪いって思ってたで。
せやから返書の件は何とかしたったやん。
妹:煬帝からの返書を失くしたのは、ホンマすいません。
厩:ホンマやったら流刑やで。
わしから推古のおばちゃんにいうて何とか許しもらったんや。
しかも、大徳(冠位十二階の最上位)にもしたったがな、コレ。
中編は以上です。
後編では、もうちょっと遣隋使の話が続きます。
次回は後編です。