2020年問題(9)
→対象の教科・科目は、実施当初は「国語総合」「数学Ⅰ」「コミュニケーション英語」などを想定。その後、「世界史」「現代社会」「物理(化学・生物)基礎」など、となっていくようです。高2から受検ですので、基本は高校の必履修科目になるようです。選択科目は(現時点では)対象となっていません。
→何度も触れますが、この基礎テストでも英語は「民間の資格・検定試験」を活用、となっています。現時点で名前の挙がっているのはTOEFL iBT。ただし、英検も仕組みを変えるようです(〇級合格ではなく、スコアへ)ので、英検など他の検定試験も使えるようになる可能性はあります。・・・英語検定・資格の話は後ほどピックアップしたいと思います。
→いずれにせよ、英語は「話す」が入って4技能を見る試験に変わっていきますので、現在の中1以下は、英語は話せないとまずい、ということには変わりがないようです。
⑤高難易度~低難易度まで広範囲
→出題内容は、「思考力・判断力・表現力」も評価する問題も出題されますが、その中心となるのは「知識・技能」の確実な習得を重視、となっています。つまり、いわゆる従来型のテストのようなものになりそうです。大学入学希望者学力評価テストが「思考力・判断力・表現力」を重視することとは異なります。それぞれの「目的の違い」なのでしょう。
→目的が「学力の担保」と「学習者・授業者の質の向上」ですので、それを見ることができる試験になると考えられます。ですので、低難易度~高難易度へ幅広く、知識・技能を見る試験となるでしょう。実際には、「技能」は、英語の「話す」「聞く」などの一部に限られますので、その中心は「知識」となるのは確実です。
→ここからは私の想像ですが・・・現在、小6や中3で行われている学力調査を高校生にも広げる、という話が出ていますが、この基礎テストはまさに学力調査そのものに代替できる試験です。こういった使い方にもなるのでしょう。しかもCBT方式ですから集計は簡単です。
⑥解答方式は、選択制でCBT
→解答方式は、現在のマークシートのような「選択方式」が基本で、それをCBT方式で行う、となっています。つまり、マークシートのような形式で問題が出され、解答はコンピュータで入力、ということです。コンピュータ入力がどの程度可能か,と言うのが問題ですが。
→ただし、答申では「記述式の導入も目指す」となっていますので、完全なマークシート形式ではないかもしれません。その上で、CBT方式ですから、解答をワープロのように文章を入力、ということになる可能性があります。
⑦結果は、学校・本人に段階別で表示
→点数による輪切りはしない、ということを明確に出しています。それに代わって「何段階かにランク分けされた」評価が、高校と本人に送られるようです。ですので、例えば、1000点~950点はAランク、949~900点はBランク・・・というように出され、「君の基礎テストのスコアはCだよ。」という感じで示される、ということでしょう。
→その上で、4回の試験中に、そのランクをAに近づけるような努力をする、ということがこの試験の受検生側の目的、となるのではないでしょうか?
※その努力の過熱を心配して、中間報告で「入試・就職試験での活用」が先送りされた、と考えても良さそうです。
~続く~
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