大分県高校入試分析:国語
小学校は修学旅行のところも多くなってきました。
遠足だったり社会見学だったり,いろいろ勉強して楽しい時期ですね。
中学生は体育大会,かな?各校舎講師が回っておりますが,いやあ,暑い!
暑い中一生懸命がんばっている生徒を尊敬します。
さて,あと2か月後にはいよいよ受験の天王山,夏休みが参ります。
その前に,昨年度の大分県入試,国語の解説をしたいと思います!
1.平均点
* 25.7点(昨年34.9点) 難化。いくつか要因は下に示す通り。
2.入試問題の傾向と分析
① 記号問題の減少に伴う、抜き出して答える問題の増加
記号問題の数と配点はH29の10問、24点から7問(そのうち1問は記号2つ完答)、16点に大幅減少。いわゆる『記号を適当に埋める』ということでの得点が出来なくなりつつある。それに伴って、抜き出して答える形式がH29の2問4点から6問16点に増加した。両形式の総合点はH29が28点(24+4)、H30が32点(16+16)となっており、配点的にはこの両問間でバランスが取られているが、抜き出す部分を本文から探す「作業」が増えたために時間を要したはず。
② 記述問題の文量は微増、配点は減少
「本文のことばを使って書きなさい」という記述形式+作文の配点が、H29の6問25点からH30の6問20点へと減少した。記述させる文字量としては、H29の191~265文字からH30は200~280文字へ微増。ただし、内訳としてH30は作文を除くと50~60字という比較的長い問題が1問ある以外は、15~20が2問、20~30が2問だった。
③ 出題の意図を読み取りにくい問題の出現
解答をする上で最も基本となる、「問題の出題意図を把握すること」が難化し、どのような解答を作成すればよいのか受験生を悩ませた問題が見受けられた。【一】問三(2)(3)が顕著で、何を書けばよいのかわからないという受験生も多くいたのではないか。配点がそれぞれ、1点と2点だったので取りあえず、後にまわしてその他の問題を先に答えることができたかが、時間配分的には正否を分けたと思われる。先にも述べたが、記号問題が減り、抜き出す形式が大幅増、記述形式が微増という時間的には厳しい試験だったため、最初の大問である【一】から時間を取られて焦ると点数に影響が出たと思われる。
④ 新しい出題形式の登場
【二】古文では新しい出題形式が目立った。問一では、漢文に送り仮名と返り点を打たせる問題が出題され、問二では古文と漢文の文章を比較させるという形式をとっている。また、【五】作文でも、8つの項目から2つを選択してテーマ付けをするという形式が出題された。さらには、【三】評論、【四】古文において「本文の展開」を問う問題もあった。いずれも、新しい出題形式は「大学入試の影響」を大きく受けていると見受けられるので、大学入試で出題傾向の変化があった場合には気を付けておきたい。
3.どこから出題されているか?
* まんべんなく。どこかの分野を深く出題する傾向にはない。ただし、大学入試を反映した出題を意識していることを踏まえると、漢文の出題は今後も準備をしておくべき。
次の分析をお待ちください!